Kautokeino-opprøret (2008)

Kautokeino-opprøret (2008)

オリジナルタイトル:Kautokeino-opprøret

English title:The Kautokeino Rebellion

監督:ニルス・ガウプ Nils Gaup

上映時間:96 分

製作国:デンマーク | ノルウェー | スウェーデン

日本劇場未公開

公式サイト:KAUTOKEINO-OPPRØRET

予告編

あらすじ

19世紀中頃、あるサーミの部落で生きるエレンやほかの女たちは、夫たちが酒に溺れてまともに働かず困っていたが、ラエスタジアス派の信仰に触れることで酒を断たせることができた。ところが逆に商店では、酒が売れなくて商売ができなくなってしまう。店主のブクトは策を講じて、サーミ人たちの信仰を かえさせようと、自分の息のかかった牧師を村へ招く。

ひとくちコメント

  • 実際におこった事件に関するサーミの歴史ドラマ
  • 全編通して一面雪景色。
  • 舞台はノルウェー北部、フィンマルク県にある村カウトケイノ。グーグルマップ参照
  • トナカイの群れ。徒歩でトナカイを追う。サーミ人に詳しくない人でも、映画を見ていくうちにこの地域のサーミにとってのトナカイの重要さが理解できるようになると思われる。
  • 物語冒頭に「フィンランドに行ったことがあるか?」という会話がなされるが、国境封鎖に関することだと思われる。
  • 自らもサーミであり、サーミの文化に多大な影響を及ぼしたスウェーデン人牧師ラエスタジアスを、スウェーデンの人気俳優ミカエル・ニクヴィストが演じる。
  • そのラエスタジアスから言葉をかけられ目が覚めるマチス。このシーンはちょっとカルトっぽい。
  • 衣装、住まいであるテント、トナカイの放牧など、サーミの文化満載。
  • エレンを演じる Anni-Kristiina Juuso はサーミであるフィンランド人女優。ロシア映画 The Cuckoo (2002) でもサーミの主人公を演じる。
  • 監督であるニルス・ガウプもサーミ人で、この映画になみなみならぬ情熱を燃やしたのか、実際にカウトケイノでロケをしたらしい。
  • 主題歌をうたう Mari Boine もサーミ人。徹底している。

追記

この映画を見るまでは知らなかったのですが、この物語は1852年に実際におこった Kautokeino uprising(「カウトケイノの反乱」とでも訳す?)という事件を描いたもので、この事件はサーミに関するアーカイブでも重要な扱いのようです。この 事件に関して中心的に語られる人物としては一般的には Mons Somby と Aslak Hætta のようですが、この映画では Ellen Aslaksdatter Skum という女性が主人公だといえるでしょう。
サーミの歴史に関する映画ということで、サーミのノルウェーへの同化政策上での摩擦とか、サーミ人への差別から起こる問題とか、そういったサーミ独特の事 件として描かれているのかと思いきや、実際に見て取れるのは宗教・宗派間の摩擦、権力と下層階級の衝突、金持ちと貧乏人、都市に生きる人間と自然の中に生 きるものたちの対立などではないでしょうか。
そうはいっても、これだけサーミに関するものが集まった映画は多くないし、この事件のことを知ることができたりして、映画を見ることは勉強になるなと改めて思わせた1本でした。

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Valhalla Rising (2009)

Valhalla Rising (2009)

オリジナルタイトル:Valhalla Rising

監督:ニコラス・ウィンディング・レフン Nicolas Winding Refn

上映時間:93 分

製作国:デンマーク/イギリス

日本劇場未公開

公式サイト:Valhalla Rising – The Official Website

予告編

あらすじ

紀元1000年。荒涼とした自然の中に生きるノルマン人の部落で、ウォーリアー奴隷で言葉をしゃべらぬワン・アイは連日のように殺し合いを強いら れている。ある日、ワン・アイは隙を見て部落のものたちを皆殺しにし、彼の世話をまかされていた別の奴隷の少年と逃亡の旅を始める。その後旅の途中で暴力 の限りを尽くすヴァイキングでもある十字軍の一行と出会い、一緒に聖なる地(エルサレム)を求めて旅を続けることにする。

ひとくちコメント

  • プッシャー・シリーズでブレイクしたニコラス・ウィンディング・レフンの新作
  • 歴史アクション。バイオレンス満載。
  • 主演のマッツ・ミケルセンの人間凶器ぶりは秀逸
  • 荒涼とした風景。どんよりと重苦しい空模様。
  • 全編英語。マーケットを意識したのか、それとも、どの地域の話なのかを限定させない工夫なのか。

追記

とにかく重苦しい雰囲気でストーリーが展開します。ノルマン人やヴァイキングなどはとかく野蛮なイメージを持たれます。ここでも例に漏れず、最後に出てく る原住民も含めて、現代の都市に生きる人々とは全く無縁の世界に見えますが、暴力で覇権を広げていく西洋文化、名前の必要性、密かに自分の存在理由を求め ている登場人物など、現代人と持つ通じる部分も少なくないのかもしれません。
広大な自然の中でストーリーが展開するし、画面もスコープサイズなので、できれば大きなスクリーンでの鑑賞をお勧めします。予告を見ればわかるかもしれませんが、ストーリー上の意外なオチもあって、重苦しい雰囲気以上に楽しめる映画じゃないでしょうか。

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