Miehen työ (2007)

Miehen työ (2007)

オリジナルタイトル:Miehen työ

English Title:A Man’s Work

監督:Aleksi Salmenperä

製作国:フィンランド

上映時間:97分

日本劇場未公開

予告編

YouTube Preview Image

あらすじ

仕事をクビになったユーハは失業したことを妻に言えず、いつも通り朝は出かける毎日。一日中行きつけのレストランにこもって電話で職を探すがなかなか見つからない。友人であり妻の別れた前の夫でもあるオッリにも手伝ってもらい、大工仕事の広告をレストランに張り出す。一人の女性が自宅の改装を頼んで来たので下見に行くと、そこで彼女に頼まれたのは、裸で彼女の髪にブラシをかけてほしいというものだった。最初は戸惑ったユーハだったが、その女性からの見返りの金額につられて要求をのんでしまう。そのことをきっかけに、ユーハは妻には秘密にしたまま、慣れない仕事ながらも家族を養うため女性相手の男妾として金を稼ぐことに突き進んでいく。

ひとくちコメント

  • Aleksi Salmenperä 監督が Lapsia ja aikuisia – Kuinka niitä tehdään? (2004) に続き、家族と愛の問題を描く
  • 貧しさから抜け出したい妻
  • 様々な顧客(ダウン症の娘の相手を頼む母親、夫の満足のさせ方を質問する女性、などなど)
  • 長男の実の父親であるオッリとの複雑な関係
  • 仕事の広告の張り紙、洗濯機を修理する夫など、日本ではあまり見かけないがヨーロッパではよく見る光景
  • なんだかんだと傷だらけになるユーハ
  • 男妾の要請の電話になぜか英語で対応するオッリ。それがフィンランドにおけるセックス産業のスタイル?
  • シボレー・カプリスが大好きな長男のアクセリ
  • 休日は家族と森でバーベキュー。フィンランドスタイルかも

追記

初めて映画祭で見た時は、事前にこの映画に関する情報を持ってなくて、その上オープニングタイトルも細かく見ないまま Lapsia ja aikuisia… と似た雰囲気の映画だなーと思ってたら、、、同じ監督の作品でした。
家族を養うために嫌々ながら男妾という仕事を始めてしまう男の話で、もちろん妻には内緒にしていて、あの手この手でごまかしながら男妾を続けていきますが、彼ははなかなか気の弱そうな感じです。仕事に関することだけでなく、オッリとの関係や他の様々なことに関しても、これまでいろいろとごまかして来たような感じです。ただ彼の家族に対する愛情はかなり強いようで、その辺りが男妾という仕事とのギャップを生じさせ、彼を苦しめていくのでしょう。ラストのユーハの決断と、妻のカティアの決断との絡みは、ここで細かく書けないのが残念ですがなかなか見応えがありました。
あと気になったのは、子供がまだ小さいというのもあるのかもしれませんが、北欧の映画には珍しくカティアは専業主婦のようでした。スカンジナビアの国とフィンランドの状況はやはり違うのでしょうか。。。

DVD情報

Bænken (2000)

Bænken (2000)

オリジナルタイトル:Bænken

International English title:The Bench

監督:ペール・フライ Per Fly

上映時間:93 分

製作国:デンマーク | スウェーデン

日本劇場未公開

予告編

あらすじ

毎日仲間とビールを飲みながら、たまの日雇いでその日暮らしを続けていたカイだったが、暴力に耐えかねて夫のもとを去り、息子を連れて近所に部屋を借りた 女性リヴが、もう数十年も連絡すら取り合っていなかった自分の娘であることを知る。何も知らないリブは、働いている間の息子の世話をカイと彼の友人スティグに頼むのだった。

ひとくちコメント

  • 社会派ドラマ
  • デンマークにおける社会問題を3つの階級に分けて描いた Per Fly による3部作の第1弾。まずは底辺の貧困層が描かれる。この作品のあと、Arven (2003)、Drabet (2005) と続く。
  • 日雇い、アルコール依存、ドメスティック・バイオレンス、親子の別れ、などなど
  • 数十年振りの父と娘の再会。双方とも顔を見ただけでは気づかない。
  • 母親と同じ境遇の娘。
  • カイによると、最も醜い車はスズキ・ワゴン。
  • かつては料理人のカイ。料理の腕は鈍ってなさそう。
  • 貧困層の生活を「手」で表現
  • 見方によってはハッピーエンド
  • 舞台はコペンハーゲンの郊外。一部コペンハーゲン中央駅も見ることができる。

追記

社会の底辺で生きるカイは元々は腕のたつコックであったようですが、なぜ身を落とすことになったのかの詳細までは描かれていません。娘のリヴが母親と同じような境遇であったということが描かれているので、ひょっとすると、リヴの夫のラースはカイと同じような道を辿ることになるのかもしれません。 この作品の公開された2000年ごろはデンマークの失業率は下がって来ていたようですが、監督の Per Fly は貧困層のためのカウンセラーと行動をともにしながら取材を行い物語の登場人物を作り上げていったようですし、カイと似たような人達がその当時も多かった ものと思われます。 フランスなどでは日本とは違って、高層アパートが建ち並ぶ郊外と言えば低所得者層や移民のための地区というイメージですが、この作品を見る限りデンマークもフランスと同じ状況のようです。

関連記事、サイト、ブログ等

  • Kirkens Korshær [dk](監督の Per Fly が記事を読んでこの作品のアイデアを得たというデンマークの社会慈善団体のサイト)

DVD情報

 

Paha maa (2005)

Paha maa (2005)

オリジナルタイトル:Paha maa

English title:Frozen Land

監督:アク・ロウヒミエズ Aku Louhimies

上映時間:130 分

製作国:フィンランド

日本劇場未公開

公式サイト:Solarfilms Inc. : Frozen Land [en]

予告編

あらすじ

教師の父を持つニコ。その父親が職を失い荒れた生活を送り始め、ニコのCDプレーヤを酒代のために売り払い、ニコは嫌気がさして家を出る。彼は友 人に連れられていったパーティで偽札を手に入れ、CDプレーヤを手に入れるためにその偽札を使うのだが、あとでそれが偽札だと気づいた店主は、中古のテレ ビを売りに来たイストにその偽札を渡してしまう。

ひとくちコメント

  • 愛ではないすべて (2000) のアク・ロウヒミエズ監督の2005年の作品
  • 序盤は軽めの人間ドラマ風。話が進むに連れて重くなる。
  • 過ちの連鎖。どこかでつながっている。
  • カオス理論を教える教師。その教師がカオスに巻き込まれていく。
  • 舞台は雪の積もったヘルシンキ。そのヘルシンキで問題を抱えながら生きていく人達。
  • 各出来事の主人公となる人物は何人いるだろうか。6人ぐらい?
  • 中・低層階級の人々。わずかに高級な暮らし。そして失業問題など、これがフィンランドの現状?
  • 500ユーロ札なんて実物を見たことない。(200ユーロ札ですらない。100ユーロ札を一度だけ)おそらくほとんどの人がそうで、簡単にだまされるのかもしれない。

追記

社会に生きる人達の生活がどこかでつながっているということを見て取れる映画ですが、バベル (2006) ほどの広い世界ではなく、ヘルシンキという一つの都市に生きる人達のお話。バベルと 同様に悲劇的な面でつながっているのですが、そのつながりをドラマチックに描くのではなく、淡々とした生活の中で知らないうちにつながっていた、、、という感じ。ちょっと無理ヤリに思える箇所もありますが、各エピソードの中でほかの登場人物を見つける楽しみもあったりします。

関連記事、サイト、ブログ等

ソフト情報

 

Ads by Sitemix