Zero. Alyvine Lietuva (2006)

Zero. Alyvine Lietuva (2006)

オリジナルタイトル:Zero. Alyvine Lietuva

English Title:Zero. Lilac Lithuania

監督:Emilis Vėlyvis

上映時間:82分

製作国:リトアニア

日本劇場未公開

オープニング

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あらすじ

妻に会うために逃げてきた脱走兵。女に売春婦を装って男を誘わせ、引っかかった男から金を奪うジャンキー集団。マフィアからの借金がかさみ、いよいよ自分の身が危なくなってきた悪徳葬儀屋。彼らの行動がどこかで絡み合っていく。

メモ

  • クライムコメディ
  • ドイツ人のケツは骨付き肉。リトアニア人のケツは?
  • ルーレットで1,000 LTL(≒ 289.62 EUR)を赤に賭ける葬儀屋(1 EUR = 3.4528 LTL)
  • 「Kalvarijų マーケット(Kalvarijų turgus)ではもっといいものが手に入る」ヴォフカがカーオーディオを売りつけようとしたときに言われる言葉。Kalvarijų マーケットはヴィリニュスの蚤の市で、様々なリトアニアのものを買えるところとして旅行者にも有名らしい。(グーグルマップ参照
  • 「KING OF PORNO」と胸に書かれたTシャツを奪う脱走兵

コメント

パルプフィクション (1994) と同じタイプのクライムコメディで、登場人物たちの行動がいろんなところでつながっていきます。映画内の時間をずらしてストーリーをつなげていく手法はキューブリックの現金に体を張れ (1956) 以来たまに見かけますが、「こういうことだったのか!」という感覚を味あわせるための伏線のはり方と、全体のテンポが重要だと個人的には考えてます。その点ではこの作品は十分に楽しめる作品でしたが、パルプフィクション同様、チンピラ的な登場人物が多いストーリーではスラングだらけだったりして、馴染みのないリトアニア人のジョークなんかも私みたいなバリバリの日本人にはちょっと難しかったです。とりあえず、逝きまくってる登場人物たちのトラブル続きで抜け道のない人生については結構笑えました。

関連記事、サイト、ブログ等

イージーマネー (2010)

Snabba Cash (2010)

オリジナルタイトル:Snabba Cash

English Title:Easy Money

日本語タイトル:イージーマネー

監督:ダニエル・エスピノーサ Daniel Espinosa

上映時間:124 分

製作国:スウェーデン

日本劇場未公開(DVD発売)

予告編

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あらすじ

コカイン取引に絡む3人の男たち。取引の為に刑務所を脱獄して来たばかりのホルヘは、母と姉(妹?)の面倒を見るためにどうしても取引を成功させたい。そのホルヘを追う対抗組織の用心棒ムラドは切れ者だが、別れた妻がドラッグ中毒で収容されたため、小さな娘を引き取り仕事と娘の世話の両立を強いられている。ホルヘの護衛を依頼された JW(ユーアン)は経済学を専攻する貧乏学生だが、上流社会を夢見てタクシー運転のバイトをしながら小銭を稼ぐ毎日。ムラドに襲われていたホルヘを助けた JW は、さらに金を積まれることでホルヘをかくまうことになる。

メモ

  • クライムドラマ
  • 刑事訴訟の弁護士でもある小説家イェンス・ラピドゥス Jens Lapidus のストックホルム暗黒街を描いた3部作の第1作目 Snabba cash の映画化。イェンス・ラピドゥスはスウェーデンのジェイムズ・エルロイ(L.A.コンフィデンシャルアメリカン・タブロイド 等)、デニス・ルヘイン(ミスティック・リバーシャッター アイランド 等)ともいわれているらしい。
  • 脇の配役が意外に渋い(デジャン・チュキッチ、ファレス・ファレスなど)
  • スウェーデンのアンダーグラウンドを仕切るのも移民か?
  • JW の口座の残金 243 SEK (≒ 3,000 円)
  • JW の学ぶ大学はストックホルム商科大学(Handelshögskolan i Stockholm)。日本で言えば慶応大学みたいなものか…
  • 「中国語では “危機” と “機会” は同義」JW の大学の講義にて
  • カールとソフィーのいたらしい Lundsbergs skola はストックホルムのボーディングスクール
  • アブドゥルカリムに言われてホルヘを見つけに JW が向かった場所 Malmvägen は、ストックホルムの北郊外 Sollentuna に60年代から70年代に開発された集合住宅地区。移民が多く住むところらしい。
  • JW の出身地はノールランドの Robertsfors(グーグルマップ参照

コメント

上流階級の暮らしを目指した JW が、いつのまにかアンダーグラウンドの世界に足を踏み入れるというお話。映画の中でも描かれるように、金持ちの社会と闇の社会はどこか似ていて、結局は同じ穴の狢ということかもしれません。

アクションよりも人物描写にウエイトがあり、淡々と物語が進んでいきながらも、見ているうちにストーリーに引き込まれていきますが、個人的にはいくつか不満な点もありました。カールがパーティの席上で3種類の人間の話をするので、それが中心の3人の人物のことかと思うとそうでもなさそだし、登場人物の中で庶民に最も近そうな JW の目を通して社会の暗部をみることになるのかと思えば、彼の人生も意外とミステリアスなものがあって、3人の中ではいちばん理解に苦しむ行動をとったりしてました。3部作って言われるぐらいだし、JW の謎はラピドゥスの他の小説で明かされたりするんですかね? まあ私としては JW 役のジョエル・キンナマンをじっくり見れた映画ということで満足することにします。

そのジョエル・キンナマンですが、マイライフ・アズ・ア・ドッグ (1985) でサガを演じたメリンダ・キンナマンの弟で、Johan Falk の GSI シリーズでも大活躍でした。最近はアメリカのTVシリーズ The Killing (2011) に出演したり、ハリウッド版 ドラゴンタトゥーの女 (2011) でミレニアムのスタッフを演じたりしてるみたい。

私としての見所はそんな感じですが、いろいろこの映画を観た人のブログとか見てみると、意外にムラドの娘のルヴィーサが人気みたい。参考までに下にルヴィーサ役のレア・ストヤノフのインタビュー記事のリンクをのせておきます。私のスウェーデン語力ではほとんど理解ができませんでしたが、とりあえずはスウェーデンで子供モデルとしてCMとかで活躍中のようでした。

関連記事、サイト、ブログ等

DVD、原作本情報ほか

Princess (2006)

Princess (2006)

オリジナルタイトル:Princess

監督:Anders Morgenthaler

上映時間:90 分

製作国:デンマーク/ドイツ

日本劇場未公開

予告編

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あらすじ

ポルノスターである妹(それとも姉?)のクリスティーナが亡くなり、神父として働くアウグストは5歳になる彼女の娘のミアを引き取る。彼らの子供 時代に両親が事故で亡くなり、それ以後兄妹の2人で生きていたのだが、クリスティーナの恋人であるチャーリーが現れて、クリスティーナはしだいに生活が荒 れていき、2人は疎遠になっていた。猥雑な言葉を発しながらも母親を求める子供らしいミアの姿や、子供時代に撮影したビデオをみてクリスティーナの死をた だ悲しんでいたアウグストだったが、ミアへの虐待の痕をみて、彼らをそんな状況へ陥れたチャーリーとその仲間たちへの復讐を始める。

ひとくちコメント

Princess (2006)

  • テレビやウェブサイトなどでアニメーションを手がけているアンデルス・モルイェンタレル監督作品。写真家の荒木経惟がモデルと思われるアニメ短編「Araki: The Killing of a Japanese Photographer」(2003) も監督。
  • アニメ&実写。「キル・ビル」(2003) や 「下妻物語」(2004)のような実写映像の中にアニメシーンが挿入されるといったものの逆。アニメーション映画の中に実写映像がところどころ挿入される。
  • クリスティーナをポルノスターにして財を成した謎の存在であるチャーリー。彼は黒幕なのか? それとも?
  • ラストはほろりとさせられる。。
  • ファンタジーの中にセックス&ヴァイオレンス満載のアニメ。日本製アニメの欧米での受け取られ方が垣間みられる。
  • アクションシーンもなかなか。やたら強いアウグスト。特殊部隊にでもいたのだろうか・・・
  • 神への信仰。罪とは。。
  • 近親相姦&幼児愛への隠された志向

追記

欧米で一般的に上映される日本のアニメとは違って、暴力描写/性描写が直接的・・・というふうに、日本人ならとらえてしまいそうですが、西洋人にとっては たいしてかわらないものなのかもしれません。以前に聞いた話では、「北斗の拳」がヨーロッパに入ってきたときに、バイオレンスシーンにヨーロッパ人は驚愕 したらしいです。
ところどころ挿入される実写映像が、ファンタジックな世界と現実の世界の間の微妙な関係が感じられます。このような形で製作された意図については特に調べ ていませんが、こうすることで逆に子供たち(無垢な人間)の残虐性や人間の欲望がよりあらわになっているのかもしれません。

関連記事、サイト、ブログ等

 

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